改めて。食べるについて。

食べるって大事。

この人の野生感について。(ピカソル創業者 小林みどりのお話)

みどりさんの挨拶はでかい。

まるまった背中はまっすぐに。

ふてくされた心はほっこりする。

 

ピカソルの創業者でとてつもなくパワフル。

彼女がピカソルを始めたのは

1985年の事だから33年前になる。

 

苦労話も色々聞いたけれど

いつも面白おかしくその話をする。

どんな状況でもいつも今を楽しむ工夫を惜しまないのである。

 

彼女が一緒に行きたいとある日の用事ついでに連れて行ってくれた甲府のトンカツ屋さんがある。

 

みどりさんは食べることに夢中になった私に

「あら。ひさみさん、黙る事もあるのね。」

と言ったのだった。

寝る以外ほぼずっとしゃべっているおしゃべりな私が話す事を忘れたお店である。

 

こんなステキなものを知っているだなんて。

なんてステキなんだろうと。

みどりさんの背中に後光を見た記念日でもある。

 

「あのね、大人のお茶を飲むと髭が生えてくるわよ。って言われたのよ。緑茶の事なんだけど。

 大真面目な顔で母によ。

 で、たしかにうちのおばあちゃん、めちゃくちゃ髭が生えてたわけよ。

 だから、怖くて。

 大人になるまでね、緑茶は飲まなかったの。」

いつものみどりさんはこの調子でどこまで本気でどこまでふざけているのかわからない。

 

彼女はオイルとリナというトイプードル

料理上手の旦那さんと生活している。

 

旦那さんが作る料理でも

長ネギが入っている親子丼は

元気が出るらしい。

もし死ぬ前に食べるなら

旦那さんの作った

和風だしの冷やし中華

に決まっているという。

 

「農薬のかかっている野菜もたべるけどね。

 添加物が入っいるのも。。。

 まあ、そんなに食べないけどさ。

 全部空元気な感じがするのよね。

 やっぱりその季節の旬のものが1番美味しいの。

 本当に、それだけの事で。

 美味しけりゃいいの。

 まずいのは体に良くても駄目は駄目よ。笑」

 

食べるのは1人でも全然平気だと言うから

なぜかと尋ねると。

 

「食は私にとってロケーションじゃないのよね。」

ときた。

 

ピンときた。

彼女はどうやら食べる事で

自然と会話しているようである。

 

なんでこんなに人の気持ちが

手に取るようにわかるんだろうと

みどりさんと話しては感じた事が何度もある。

 

なるほど。

理解するって事は、会話ってのは、

言葉だけを頼りにしていいわけではないのだね。

 

そう話したらきっとみどりさんは

「ひさみさん。

 だから、そんな大それた事じゃなくてね。

 単純に美味いってだけって話よ。」

と言うんだろうなと思った。

 

 「最近、暖かい素麺を食べたんだけどね。

 自分の文化になかったもので驚いたわよ。

 梅干しとね、おぼろ昆布と刻み葱で頂いたんだけどね。

 面白いわね。新しい事を知るのは。」

 

彼女は

まともなものを食べてるから私は元気なのよ。

と大体いつもカラカラ笑っている。

そして

それにつられて私も大体いつも笑っている。