改めて。食べるについて。

食べるって大事。

牡蠣食う客は笑い疲れて

彼との付き合いは高校生の頃

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彼は忘れたと思うけど

友人何人かで彼の家に行った時

私がふと

ウィンナー食べたいと独り言を

テレビを見ながら言った事があった

 

すっと立ち上がって

彼はしばらく消えた後

ウィンナーを手に

部屋に戻ってきて

 

はい。

と言った

 

あの景色が今も忘れられない

 

彼が江戸川橋で腕を振るっていると聞いて

友達と行ってきた

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彼がさばいた刺身の断面は

するっと美しかった

おしゃべりしながら

笑いながら目の前に

美味しいものがやってくる

 

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おっきな牡蠣を出したので

食べたいと騒いだら食べさせてくれた

 

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鯵をこんな風に食べて

 

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チーズ豆腐に蜂蜜と胡椒とフランスパン

こんな不思議なデザートまで

味わって

 

あまり飲めないお酒も

なんだか嬉しくて

三杯も飲んだ

 

物欲しそうにホヤを捌くのを見ていたら

ちょっとだけくれた

 

醤油漬けの甘エビをメニューで見ながら

美味そうだなんだと

小さな声でしていたら

そ知らぬ顔をしていたのに

はい。って

でてきた

 

別に必ず話さなきゃならない話なんて

正直なんにもないから

ただふざけるだけふざけて

時間は過ぎていくんだけど

 

やっぱり毎日には

与えられた役割や責任があって

 

その合間をぬって

家族みたいな友達と

ゲラゲラ笑ったら

私は私を取り戻した

 

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カウンターの2人掛けの席が

とても近い距離だから

仲良くなりたい人と行くには

本当にもってこい

 

会話が弾む面白い

お食事も沢山だし

 

スタッフは気さくだから

もちろん1人でもさくっと

入りやすい

 

あぁ愛し大人たち

自分を取り戻す

良い夜を是非

 

炉端酒場ぎんぎん

江戸川橋駅2の出口から

5分も歩けば着くよー

 

梅雨なのに春のこと

お菓子の製造をやってみたいなと思って

いてもたっても居られなくなったのは

28歳という微妙な年頃だった

 

お菓子と言っても

ごはんみたいに食べられる

デザートとかスイーツというより

もう少し

日常的な感じの

ほんの少しだけ

宙に浮くことが出来る

お食事みたいなもの

 

あと

誰かにちょっくら

あげられるもの

 

いくつかのお店をまわって

いくつかのお菓子を買って

どれが美味しいか

好きな人に食べてもらった

 

これがダントツだと

言われたので

んじゃ作れるようになろうと

ピカソルで働くことにした

 

当時の代官山で店長をしていたのは

ののさんと言って

とても美しくコロコロと良く笑う人

センスも話も奥行きがあって

纏う空気は華やかなのに気さく

 

製造をしていたのは

さとうさんと言って

とても繊細で可愛らしい人

お菓子を作る時の丁寧な眼差しや

普通に食材に話しかける姿

 

その頃私に出来る事と言ったら

袋にスタンプを押すこと

出来上がったお菓子を包んで並べること

試食を食べて美味しくてニコニコすること

くらい

 

けれど全部全部

誇らしくて楽しかった

 

彼女たちはしばらくして

新しい道を進み始めた

 

それから

随分と時間が流れ

私はまだここ

 

ふと

この日々はなんだ?

と思った

 

どんなに

あの頃を再現しようとしても

もう絶対にあの頃には戻れないのに

 

あんなに楽しかったからと

なんとなく私は

あの頃にしがみついている気がする

 

はじまりはいつもワクワクして

だけどそれを持続することは

案外忍耐が必要なものだな

とじんじんと

私の頭の上に雪が積もる

 

ののさんとさとうさんと

春真っ盛りだった私

 

それから

夏も過ぎて

秋が過ぎて

ただ今冬真っ盛り

 

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ある日のボウルの中は

なんだか宇宙の景色のようで

私はおもわず食材に向けて

綺麗だねー

と声をかけていた

そして感動しているわ私

と1人じんじんしながら

お菓子にした

 

春なんてくる

だけど

別の春しかもうこない

 

あの春を知っているが

とても誇らしい

 

横殴りの雨の中

 

ののさんとさとうさんと

大笑いしたお店でのことを

思い出しながら

 

彼女たちに食べさせたいのは

はてどんなお菓子かな?

とふと。

怪獣とおにぎり

そんなにお客さんのいない映画館には

パパと妹と私

 

前の椅子と椅子の隙間から

おっかなびっくり彼を見上げたのが

最初の記憶だ

 

下敷きを買ってもらって

帰ってきて

次の日学校で自慢した

 

ガチャガチャをパパは

たまに仕事帰りに

買ってきてくれて

そこには手のひらに乗るくらいの彼や

彼の敵や仲間

 

それを机に丁寧に並べて

眺めながら宿題をした

 

彼の名前はゴジラと言って

有名な怪獣だ

 

私は今も彼が映画館で活躍すると聞けば

公開初日に会いにいく

 

そしていつもぼろぼろ泣いてしまう

 

彼に会えるととても嬉しくて

今回もにこにこしながら

ぼろぼろ泣いていた

 

彼がもしかして本当に居るのではと

考えて眠れなかった夜が

昔々にある

 

なんでかお腹が空いて

わがままを言って

おにぎりを握ってもらった

 

真夜中におにぎりを食べながら

私はぼろぼろ泣いた

 

ゴジラにみんなが

取られたらどうしようと思って

ぼろぼろ泣いたら

家族はゲラゲラ笑っていた

 

あの頃はもう訪れない

 

私は子供で家族がいて

食卓を囲んでいる

 

いただきますと言って食べ始める

 

テレビに気を取られるては怒られ

野菜を残しては怒られ

 

ゴジラは私をあの頃に

連れて行ってくれる

 

いつか自分が死んでしまうことなんかより

この日々の中起きている楽しい事

大切な人との出会いを

忘れてしまう方が惜しいと思って

ぼろぼろ泣いてた真夜中に

 

泣いて口の中は唾液でいっぱい

おにぎりはあったかくて

それでもっと涙が込み上げた

 

口の中で

いつもよりぼろぼろになるご飯粒

それから

ぽんぽんと頭を撫でるパパの手と

正面から私を眺めるママの香り

なんでかつられて泣いて

一緒におにぎりを食べる妹の

ゴジラみたいな泣きっぷりと食いっぷり

 

もう明日はすぐそこなのに

いつまでも続くみたいに

怖かった夜の乗り越え方を

丁寧に教わった

 

胃袋がここにあるのかと知るみたいに

あったかくなったお腹で

やっと眠たくなったのに

すぐに

起きなさい!と声がして

朝が来たと喜びながら

食卓に座る

 

トーストとスクランブルエッグ

焦がしたベーコン

それからコーヒー

朝食に主人公の少女が

お母さんに作ってあげていたもの

 

ゴジラなんかより怖かったのは

毎朝私の傍らで

ご飯だろうがパンだろうが

牛乳をガブガブと妹が飲んでいたこと

入り口にはパイナップル

酢豚のパイナップル問題は

きっとずっといつまでも

いらない派、いる派で話続けられる内容だと

私は思っていて

その理由はパイナップルは主役級

というところにあるとこう思っている

 

酢と豚としか名前に入っていない

食べ物の中に投入したら

そりゃみんな驚くだろう

 

姿ばっちり控えめ感もなくて

全然隠れてないし主張してくるし

なんならパイナップル豚じゃんか?

くらいの感じでそこにとろっと乗っている

 

おい!誰だパイナップル乗せたやつ?

俺は酢豚を頼んだんだぞっ!

って気持ちもなんとなく察せる

 

口に出さずとも

え?何?パイナップル入ってるんだけど

どういうつもりの何要素?

え?何とどう食べろっての?

と困惑を覚えることもあるだろう

 

ハワイっぽいピザのパイナップルに関しては

きっとこれは浮かれて乗せちゃったんだろうな

とすら感じてしまう

 

遊び心とは余裕から生まれるが

私がもしも

カメハメハ大王

初ピザ体験をさせてあげられる立場ならば

あれを食べさせるなんて事

絶対にしないと思う

今はその時ではない

そう私はカメハメハ大王を前に思うだろう

 

パイナップルはジュースか生が1番

 

そんな私のパイナップル人生を変えた食べ物がある

 

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あなたはパイナップル炒飯を

食べた事があるだろうか

 

私のパイナップル炒飯初体験は

かれこれ10年前のおそらく

少し浮足立った夜の事だったと思う

 

どのつもりがあってパイナップル炒飯を

頼む心持ちになったのか

 

パイナップル炒飯は

カレー風味の炒飯に

ナッツ、ドライフルーツ

それからパイナップルの果肉が

一緒に炒めてあるご飯である

 

食べた私はすぐにその美味しさに

心の底から驚いた

 

パイナップルをご飯と炒めて

合うなんてことが起こったのである

 

しかもだいたいのお店で器はパイナップル

 

器から滲み出た果汁でほんのり

甘酸っぱいご飯にカレーの風味が

驚くほどあうのだ

 

Leon Bridgesのライブへ行った夜の事

なんとなく入ったタイ料理のお店で

久しぶりに食べた

 

よかったら一緒に行かない?

と誘われて行ったその空間は

みずみずしくて

なんだか色っぽくて

音楽に合わせて体を揺らすと

最高に心地が良かった

 

初めてパイナップル炒飯を食べた夜の事

隣に座っていた人は

誘ってくれたこの人だった

とふと思い出したのは

炒飯のカシューナッツ

口の中で砕けた瞬間の事だった

 

私はこの人ととても仲良くなりたいと

思っていたんだった

 

共通の話題で

沢山笑いたくて私は

パイナップル炒飯なんて

わかりやすく

よくわからない食べ物を

頼んだのかもしれない

 

その

とても仲良くなりたかった人と

私はとても仲良くなって

向かい合って

パイナップル炒飯を食べている

 

入り口にはパイナップル

主役級のあなたに

私の人生は助けられていたみたい

生き生きと奈良

奈良県に行った

 

ついこの間

祖父が亡くなった

その四十九日でお坊さんが

行ってみるといいよ

奈良県長谷寺の事を話していたので

素直に次の週の休みを使って行ってみた

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私は空海さんの人を楽しませる力

みたいなものに深く感銘を受ける

 

よく知らないけど

なんかいつも大好きなのだ

 

法螺貝を吹くお坊さん

左手に巻く観音様と縁が結ばれた証のブレスレット

花が咲く長く美しい階段

 

所々でおいでおいでと私を呼ぶ空海さんが

見えるような気がした

 

あそこみてごらん?

あっちもほら?

見落としがちだけどね

と色んな事を教えてもらったような気がするのだか

腹ペコで途中から全く集中力が切れてしまった

 

むちむちした食べものが食べたくなって

草餅を食べた

やけに神々しい姿に写ってしまった

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他の観光客のおば様が

私に麦茶を入れてくれたのでぐいぐい飲んだ

 

まだムチムチが足りなくて

少し歩いてまたきな粉餅を食べた

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黒猫に懐かれておちおち

食べてるところではなかった

 

餅屋さんにキトラ遺跡に行きたいと行ったら

車じゃないなら辞めとけと言われが

辞める理由もないので

電車と歩きで行く事にした

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渡来人について私はまた

勝手に色々な事を想像して

胸をドキドキさせ

もしや私は渡来人の末裔ではとまで

1人で盛り上がりまくって

独り言をぶつぶつ言いながら

ホテルへ向かった

 

私ははたして何をしに奈良に来たのか?

 

気がつくとただただ旅を楽しんでいた

 

祖父は本当に勝手な人で

沢山の人がそれを迷惑に思っていたと思う

これは絶対にほんとう

だけどお坊さんが祖父について

 

あなた方のおじいさんは

私達が大変な時に

この寺に象徴的なものを作ろうと

鐘を作る計画を立て檀家さんに掛け合って

見事に鐘を作ってくださったんですよ

それがどれだけ私を勇気付けてくれたか

 

と話してくれた

 

とんでもねぇクソじじいがっ

と思った事ばかりだけれど

 

私はお葬式の時なぜかぼろぼろ涙が出た

だからと言ってありがとうとも

全く思わなかったけど

 

奈良まで来て

祖父にさようならをしようと

なんとなく思ってしまった

 

しばらく話してもいなかったから

もう覚えていない祖父の事を

思い出そうと思っても

何も思い出せない

 

だけど

色んな事を教えてくれていたのかも

 

あなたが持ち帰った

中国の陶器やシンガポールの栓抜き

オーストラリアのお財布だとか

 

自分だけ楽しむばかりで

連れて行ってくれなかったけど

 

私だって行きたいとこには

自分で行ける生き方くらい

できるようになるし少しずつなってる

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古代のチーズ

蘇の入ったケーキだって

見つけて食べられる

 

俺も楽しんで生きたんだから

お前も楽しみゃいいんだよ

くらいで彼は何も残さず

行ってしまいました

 

好きに生きて

人に恨まれ愛され

 

清々しい最後だと思う

本当は憧れるくらい

彼の最後は清々しいものだった

 

私もいつか

素敵に最後を迎えよう

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その夜私は沢山の事を知った。

食べる事が今少し困難。

 

ある夜

豚キムチを沢山作って食べ

朝起きて

とろけるチーズをのせたトーストを

飲み込もうとした瞬間

 

ありゃ?

と思った

 

いつもみたいに

喉を通り過ぎない

 

朝だから乾いてるのかな?

ともう一回

 

やはり

喉を通り過ぎない

 

病院でアレルギーの検査をして

薬をもらったけど

治りゃしない

 

何が原因なんだろう?

まだわからないので

少し食べる事が怖い感じがする

 

今まで意識もした事のないような恐怖で

私は沢山の事を知った

 

今はおっかなびっくりごはんを食べる

 

飲み込むまでには

いつもの10倍くらい力を使っている

 

口にものが入っていると喋れない

もぐもぐもごくんも凄く長い

飲み物ないといざという時まずい

 

だけど

私は食べるのが好き

更に

おしゃべりしながら

食べるのはもっと好き

 

なのでとりあえず

自分の状況はお話した上で

ごはんを色んな人と食べる事は

この状態がいつまで続いても

辞めたくないなと思った

 

美味しいものを食べたくても

色んな事情で食べられない人が

沢山居る

 

そんな事は知っていたんだけど

私は全然わかっていなかったんだな

と思った

 

その時

私お菓子屋さんだから

出来る事あるわ

気が付いた

 

食べてみたいのよ

と言われたら作ってみるのよ

 

それが出来るって

なかなか面白い事

なんじゃないのか???

 

原因は今のところまだわからないのだけど

私は少しこの症状を

愛おしく感じはじめてもいます

 

飲み込めるかなー

と思いながら

食べ物を見つめる日々

 

まあとりあえずおひとつ

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ピカソルの新味達

売り切れちゃう日もありますが

1個から買える日

あり〼

結婚式のごはん。

GW中のこと。

高校の友人の結婚式があった。

かれこれ20年。

 

彼女のことを案外

まだよく知らないんじゃないか。

と思えるような式だったし。

彼女らしさを

とても身近に感じる式でもあった。

 

毎年必ず顔を合わせている同級生が数名。

 

毎年、今をそれぞれ別の日常の中で

生きているなと会話の端々で

ふと感じる。

 

もう戻ってこないあの頃もある。

それはとても愛おしいんだなと。

歳のせいがぐっときちゃう。

 

表参道のごはんやさんでの挙式だった。

 

結婚式のごはんって。

正直なところ。

まあこんなもんかな?

ってところがあるような気がするのだけど。

 

彼女達のごはんは

「あそこで食べたごはんが

すごく美味しかったんだ。

だから今度一緒に行きたいと思って!」

と誘われて食べたようなごはんだった。

 

「紹介するね。私の彼です!」

みたいにとても日常的。

だけども凄くおもてなしであった。

 

隣に座る友人の黙々と食べる様子に

不安を覚え声をかけると

今まで食べた食べ物の中で

1番好きなものに出会ってしまった。

と興奮し、お店のスタッフ全員に

お礼をしていた。

 

彼女はこれからこんな日常を過ごすのか。

と思った。

私、こんな人なんだー。と

教えてもらえたような式だった。

 

向かいの席では

和三盆のプリンに

今度は他の友人が

興奮していた。

 

式は終盤。

1人1人に手渡された手紙には

なんだ色々ばれてたのかと

思うような嬉しい言葉が並んでいた。

 

良いごはんは

会話を弾ませる。

 

おめでとうよりありがとうと

思ってしまったよ。

 

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